大切な人を、やさしく見守るテクノロジー

アンビエント・ヒューマン・センシング

九州工業大学 × 北九州市 共同事業

平成28年度文部科学省「地域イノベーション・エコシステム形成プログラム」

非接触生体センサ: 佐藤寧教授

アンビエント・ヒューマン・センシングングの中のセンサー

アンビエント・ヒューマン・センシングのコア(核)となる技術です。我々の技術を用いると身体に触れずに脈拍・呼吸・体動の情報を収集することが可能になります。

一般的な生体センサは人体に取り付けることで生体情報を得ますが、付け忘れ等により持続的に観測することが難しくなります。また、身体にセンサを直接つけることはしばしば精神的に不快感を感じさせてしまいます。それに対し、我々の技術を用いた非接触型生体センサでは、日々の生活の中で、まったく意識すること無く血圧や眠気、 疲労といった「健康状態」や「感情」までもセンシングすることが可能となります。

この技術を搭載した端末は、九州工業大学発ベンチャー「ひびきの電子株式会社(Webページはこちら)」より商品化することがすでに決定しており、順次販売します(第一弾としてドップラ型非接触生体センサの評価用モジュールの提供を2018年4月開始予定)。利用者からのフィードバックを活かし、次世代センサ技術の研究開発を進めていきます。

特徴

  

マイクロ波(10GHz)ドップラセンサに強力な雑音処理技術(特許取得済み)を組み合わせることにより、これまでよりも高精度かつ低価格な非接触生体センサの開発に成功し、評価用モジュールの提供を2018年4月より開始予定です。
さらに、VHF帯270MHzの電波を使用した、「電界結合による生体センシング技術」(特許取得済み)により、誘電率の変化から心拍を検知し、マイクロ波(10GHz)を用いて体動を正確にセンシングし、その情報をもって生体信号における動きの影響をキャンセルすることで、強力な雑音除去を実現した(特許取得済み)非接触生体センサも今後販売していきます(2018年秋以降評価用モジュールの提供開始予定)。このセンサは動きの情報を中心とするドップラー信号と、生体情報を中心とするVHF帯の信号成分から、体動信号と生体信号に分離処理することのできるVHF帯/マイクロ波ハイブリッド方式を採用したものです。

      

これらの技術を、非常に単純な回路設計により実現したため、高精度かつ低価格(モジュール価格で数千円程度)な非接触生体センサの実用化に成功しました。人感センサとしては5m、生体センサとしては30cmの距離で検知可能となっており、今後センサ距離は用途に合わせ伸ばしていく予定です。

      VHF帯電波で心拍・呼吸等生体情報を把握

観測可能な情報(VHF帯/マイクロ波ハイブリッド方式)

ユースケース

みまもりセンサ(ひびきの電子より、評価用モジュールの提供を2018年4月から順次開始予定)

本プロジェクトの核となる非接触生体センサ端末は九州工業大学発ベンチャー「ひびき電子株式会社(Webページはこちら)」が製造・販売します。我々の電界共振結合型センサは、すぐれたセンサ性能を持つだけでなく、既存の生体センサの主流であるドップラーセンサよりも相当安価に提供できるという強みをもちます。ユビキタスなセンサ展開が可能となり、多くの情報が集められるため、情報解析サービスを含めた様々な事業化が可能になります。

事業化展開の例

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非接触生体センサを搭載したコンセプトカー(三菱電機)

2015年の東京モーターショーで、三菱電機が非接触生体センサを搭載したコンセプトカーを出典しました。ドライバーの眠気を察知したり、健康状態を推し量ることにより、安全運転の実現を達成することをコンセプトとしています。

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研究者

非接触生体センサ 佐藤寧教授

九州工業大学 大学院生命体工学研究科
イノベーション推進機構若松分室 教授

佐藤寧(Yasushi Sato)

1959年生まれ、東京都出身。プロのミュージシャンとして活躍後、米国に渡りミサイル用レーザー装置の開発に携わった異色の経歴を持つ。帰国後はソニーやケンウッドなど大手電機メーカーでMDやゲーム機用LSI等を次々と開発した。2004年に九州工業大学に移籍した後も、キットヒット(北九州市若松区)、AIテクノロジー(福岡市早良区)、ひびきの電子株式会社(北九州市若松区)と大学発ベンチャー3社を立ち上げ、おう盛なバイタリティーは今だ衰え知らず。